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こんな日の夜は(大いに結構 その12)
 僕たちが家族で明浜に移住してきて、8年目を迎えています。その暮らしと同い年の(う)の誕生日が、またやってきました。



 この年の(う)は、秋祭りで太神楽の役を任され、僕も牛鬼組で準備もあるし、東京行きや公害審査会もあって、少なくとも秋祭りが過ぎるまではてんてこ舞い。誕生日当日のお祝いは、とてもできそうにありません。「落ち着いてから、ちゃんとお祝いやろうや」と(う)に相談したときは、断固拒否されると思いきや、「うん」とあっさり納得。余裕のなさを、この子も見て取っていたのでしょう。
 というわけでお祝いは、秋祭りの片付けも済んだ、翌週のこの日に開催することにしました。









 僕と(わ)としては、(う)に申し訳ない気持ちもあって、ささやかながらも、気持ちのこもったお祝いをしようと、前々からよく話し合ってきました。以前から約束していたTの来場日に合わせて、みんなでこの子を囲んであげようと。大好きな餃子も作ってあげる約束をして、素材も揃えておきました。
 けれど当日集まったのは、一時参加者も足したら20名は優に超えています。そこに僕たち家族も加わるのですから、ささやかどころか、騒々しいくらいです。



 準備の飾りつけがやっと済んだところで、まずやってきたのは(う)の同級生の女の子たち。はしゃいでいるその様子を見て、「ああ、これは思い通りにはいかない」と腹をくくりました。(う)が未就園児の頃から仲が良い、ママ友のEちゃんが一緒に過ごしてくれなければ、無事に夜を迎えることもできなかったでしょう。
 牛鬼担ぎの後遺症で、身体はまだ、もちろんギシギシいっています。誰が、何時に来るのかもよく分からないまま、お汁とおにぎり、そして餃子の準備を進めます。お風呂の準備もしなくちゃ。ん?、洗濯物はどうしたらいいんだっけ? 身体が不自由だと頭もついていかなくなるもので、こうなったら、まあビールでも飲みながら落ち着いてやろうじゃないか、と缶を開けます。
 そうこうしているうちに、次第にわらわらと集まってきました。もちろん、準備は整っていません。それと合わせたかのように、ケーキの受け取りにもトラブルがあって、一番盛り上がるタイミングに、“ハッピバースデー・トゥ・ユー”も歌い出せません。







 それにしても、これだけの大人数は久しぶり。こんなとき、かんまん部屋は、それ自体が遊具のようなもの。子どもも大人も、それぞれの優しさを持ち寄って、思い思いの場所で過ごしている。みんなの差し入れのおかげで、テーブルも華やかです。
 あー、楽しいな。面白い! こんな誕生日会もいいものです。思った通り、思ったのとはだいぶ違う様相だけれども、そう一辺倒にならずともよいんだ。現に(う)は満足げに過ごし、そのまま夜は更けていきました。



 誕生日おめでとう。そして、ありがとう。君のおかげで、怒涛のような10月を締めくくる、素敵な夜となりました。思い出深いね。
 そしてご来場の皆さん、本当にどうもありがとうございました。また一緒に、こんな時間を過ごせる日があるといいですね。その日を楽しみにしています。


(ゆ)
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