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公害審査会
 東京へ行ってきました。10月14日に開催された『立ち上がれ! 早稲田地方創生フォーラム』にパネリスト参加するためでしたが、このたびの東京行には、(う)も連れていくことにしました。
 僕が子どもを連れて帰省する機会は珍しく、姉妹きょうだいも自分たちの子どもを連れて実家に集まってくれました。姉妹きょうだいにも(う)と同年生まれの娘がいて、とても賑やかに、3人揃って楽し気に過ごしている様子が印象的でした。

 週末は、学生時代によく訪れていた山梨県早川町まで足を延ばし、16日の最終便で松山へ。そのまま二人で松山に一泊。愛媛県南予地方で大規模な開発計画のある風力発電の事業者を相手方に、県内住民が申請人となって愛媛県公害審査会に申し立てた調停の、この日の第一回目の話し合いに備えました。
 朝、予定通り、県庁に集合したのは申請代理人の弁護士と、厳しい面持ちの各地区代表者の僕を含めた4名、そして(う)。(う)自身にも関わる重要なことなので、この子も出席させることにしたのです。


第一回目の調停を終え、記者会見に臨む申請人メンバー


 えひめ風車NETを設立する前後から、自主的に、あるいは誰かに依頼されて、小規模ながらもずっと重ねてきた風力発電に関する勉強会。そしてそれに付随する様々な活動。この調停へ向けて、個人的には、大きな労力と費用をかけてきました。ですがこの公害審査会の、なんともそっけないことには、愕然としました。
 もちろん、住民だけでなく、企業だって県税を納める重要なステークホルダーです。事業は法的な手続きも踏まえて進められています。自然エネルギーへの期待感が高まっている社会風潮の中で、風力発電に対する誤解もあり、一般市民に問題意識が十分に広がっていないことも事実です。ですが、だからこそ、こういう公的な場を利用しているのであって、お互いに言い分がある場合に、行政や有識者たる委員会は、この程度の調整しか果たせないものなのだろうか・・・。


待ち時間にカメラで遊ぶ(う)。それでいいんだ


暇を持て余す(う)が撮影した、えひめ風車NET代表のKくん。緊張感が漂う


 この調停でなんの合意にも至らなければ、もし健康被害が発生した場合に救済や補償を求めるにしても、原因や巨大風車との因果関係などの科学的な立証は、被害者自身とそういった人々を支える市民ネットワークが果たさなければなりません。困難を伴う、大変な作業です。これまでの公害問題の教訓は、またもや生かされないのでしょうか。
 それでも僕たちは、前を向いて歩んでいきたいのです。市民運動の儚さを物語るような現実だけれども、それを積み重ね、身にまとうことで表象される、未来の何たるかを信じつつ。


(ゆ)
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