2016,04,30, Saturday
![]() 政治団体『市民アリ』、そしてこの選挙のキャッチコピーは 「まちつくり載せて、どこまでも!」 これまでの活動の範疇から大きく踏み出していたため、このコーナーではほとんど触れてきませんでしたが、僕、うえはらゆうきは、平成28年4月24日執行の西予市議会議員選挙に立候補しておりました。結果は残念ながら、当選とはなりませんでしたが、このチャレンジのおかげでたくさんの新たな出会いがあり、多くの仲間と信頼を深めることができ、大きな可能性を感じることができました。 この日、選挙へのチャレンジを支えてくれた友人K宅を会場として、応援してくれた地元の仲間たちに声をかけて、〝おつかれさま会〟を開きました。ひとつの節目を迎えたところで、少し振り返ってみたいと思います。 子連れ歓迎の〝おつかれさま会〟です きれいに積み並べられた、大人気のイチゴ いい天気でした。子どもたちはみんな集まって大喜び、元気よく過ごします 選挙を意識するようになったのは前年の秋頃(2015年11月頃)のこと。西予市内外の人から、選挙に出る気はないかと、声をかけられはじめました。 いやいや、とんでもない。移住者の僕たちがそんなことをしでかしたら、ここで暮らしていくのにも苦労が増えるかもしれない。そもそも自分なりの考えがあって、政治とはこれまでずっと、距離を置いてきたのだから。 ![]() 選挙期間中はオレンジつなぎが本人の目印。(わ)が応援演説中 最初はそんな具合でした。 心変わりする、最後の一押しをしたのは、『最新版・市民派議員になるための本 ~あなたが動けば社会は変わる』という本でした。知人・友人からの選挙出馬への勧めは別として、これまで議会のことをきちんと勉強したことなかったな、という反省から購入してみました。 ![]() 『最新版・市民派議員になるための本 ~あなたが動けば社会は変わる』 読み進めるうちに、自分の問題意識が掻き立てられていきました。 10年間、ここで踏ん張っていくことを覚悟して、(わ)が勤めに出てから1年余り。西予市に計画のある風力発電事業への住民運動、西予市の総合計計画審議員などの経験で、本当にここで10年間踏ん張るだけの価値があるのか、不安に思うことがありました。それまで積み重ねてきた〝まちつくり〟や〝地域づくり〟がひっくり返されて、あっという間に無駄になってしまう、そういうことが本当に起こりうる、そんな危機感を募らせてきていました。その中で、政治力に乏しい、自分たちの世代的悩みも痛感していました。 これらに対して、議員という立場が果たしうる可能性を、この本から見出していくことになったわけです。議員になるつもりがない人も、読んでみるとよいものだと、素直に思います。 ![]() 50日近く、毎日欠かさずに続けた夕方の街頭演説 ![]() 若い女性が中心の選挙チーム けれども我が家は、僕と(わ)が、お互いに補完し合って、分担して家事と育児が成り立たせている状況。立候補を決めるには、僕たち二人ともが本気になる必要がありました。 (わ)は退職することにしました。毎日のように話し合ってきていましたが、そこまで覚悟して、本当に、本気でチャレンジすることを決めたのは正月のこと。コタツに足を突っ込んで、向き合って二人で決めました。 ![]() カラー版リーフレット『市民アリ!』 カラー版、白黒刷り、2種類のリーフレットを抱えて、歩きはじめました ![]() (わ)と二人でおやつをとる時間なんて、これまでなかった それから毎晩、問題意識や政策を整理していき、文章を綴り、修正を繰り返していきました。『市民アリ』という政治団体を設立し、リーフレットを作り、選挙へ向けた政治活動のためのウェブサイトも立ち上げました。周りの立候補予定者が活動を活発化させる中、(わ)の退職が2月いっぱいまでかかることもあり、この作業を丹念に丹念に続けていました。 選挙に必要とされる〝ジバン・カンバン・カバン〟いずれも持たない僕たちは、自分たちはこんな考えを持っている、思いを持っている、ということを、会う人一人ひとりに、作成したリーフレットとともに直接伝えていく、地道な活動をしていきました。するとその中から、僕たちに共感してくれた、僕たちとは親子ほども歳の離れたある夫婦が、こんな若者がいると、このリーフレットを抱えて、なんと西予市内の3000戸以上も訪問し伝えていってくれました。また、現場で一緒に活動することはできないけれど、離れていてもできることがある、そういう思いで、市外県外から応援してくれる仲間たちが、投票日までにのべ6000本もの電話かけをしてくれました。このチャレンジには、僕たちが想定していた以上に大きな意味があるということを、日々実感していきました。 3月のある日からは、毎夕、一日も欠かさずに、街頭演説を続けました。そして選挙期間に突入してからは、駆けつけてくれた仲間たちが、応援演説リレーをしていきました。その内容は、僕の応援にとどまりません。若者が、女性が、お母さんが、自分たちの主張を公に大声で話す、こんなことはこれまで西予市になかったはずです。次の時代へ向けて、西予市は一歩踏み出した。その真っ只中にいる、そういう興奮を覚えていました。 ![]() ポスターには、大きな顔写真ではなく、まちつくりへ向けたスケッチを採用 ![]() 運動中に出会った高校生たちと。18歳選挙がはじまるのも間近、どんな印象を残せただろうか ![]() 選挙カーも手作り。友人が家族ぐるみで看板を完成させました ![]() 選挙カー返却のため、看板を取り外しました 選挙結果が出た後も、まだ直接会ったことのない人からも、たくさん連絡をもらいました。「街頭演説に感動した」「あなたの挑戦に感銘を受けた」「地元推薦の人がいたけれど、あなたのような人に頑張ってもらいたいと思って、あなたに投票した」、そんな言葉にとても励まされます。 ちなみに立候補者名は、『うえはらゆうき』とひらがな表記の通称を利用しました。小さい子どもにも通じるように、と思ってのこと。選挙カーやタスキを見て読みあげる姿に、和む場面が多々ありました。気まずい雰囲気になることは一切なく、現場では常に笑いが絶えませんでした。応援してくれる仲間たち、一人ひとりの思いの詰まった、本当に楽しい選挙でした。負け惜しみに聞こえてしまうかもしれませんが、この写真1枚だけでも、僕たちは〝田舎の選挙〟に勝った! と正直思えるのです。 ![]() 鮮やかだ! 選挙を変えた!! 頑張るのなんて、あたり前。何をするのでも、そう心がけてきたつもりですが、こうやって「精一杯やったなぁ」と思えるのは、もう本当に久しぶりなのかもしれません。不安でウジウジしていた時期も、「止めとけ」と地元の人が説得に来たこともありました。子どもたち3人ともがインフルエンザにかかって身動きがとれなくなり、「やっぱ無謀なのかな」と気落ちしたこともあったなぁ。やり通すことができて本当によかった。(わ)と二人で話しています。 そして、この市民型選挙で乗り越えられなかった壁は、いつか、やっぱり何とかしたいですね。心は、あらたまることはあっても、後戻りはできないようになっていると思うのです。 ![]() 励ましてくれた人たちへ、お礼と報告に。それぞれの選挙分析が面白い 〝おつかれさま会〟は、「一品持ち寄りでお願いします! 都合のよい時間帯に、いつでも誰でもどうぞ~」と、思い当たる人に呼びかけました。一緒に政治活動を続けてくれた仲間、面識ができたのは選挙期間中という仲間、そして、このチャレンジに当たって最も気がかりだった、子どもたちの面倒を担って、僕たちが安心して活動に専念する環境を作ってくれたママ仲間たちが駆けつけてくれました。残念ながら都合がつかず、朝一番の手作り品の差し入れだけを届けてくれた人もいました。温かいなぁ、会いたかったなぁ! 夕方まででおしまいにするつもりでしたが、夕食までまかなえるほどの品が集まり、結局、夜まで友人宅に居座りました。おかげで夕方になって駆けつけてくれた仲間とも、ゆっくりおしゃべりできました。 政治に無関心の人はいても、政治に無関係の人はいない 関わってくれた皆さん、本当にどうもありがとうございました。MVPばかりです。4年後どうするか、それにはまだ思いは至りませんが、ひとりの〝市民〟として、自分がやるべきと思うことに、一つひとつ、自分自身で、みんなと共に、しっかり向き合っていきたいと思います。 まちつくり載せて、どこまでも! ![]() 選挙期間中に、スケッチをプリントしたTシャツができました。 自分で色付けしたTシャツを着る(う)。この子は本当に頑張ってくれた。 (ゆ) |
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