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朋有り福岡よりも来る
 こちらに移り住んでからは、インドで過ごした経験が注目されることの多い僕たちですが、主に国内で地域づくりやまちつくりに携わる知人・友人も少なくありません。地域政策や都市計画を専門とする研究者もいます。

 移住者、新規就農者といった僕たちの肩書きは、そういった仲間たちの興味をそそります。彼らが聞きたいのは、「そんで、実際はどうなのよ?」というところ。近所付き合い、行事への関わり方や地域の役の担い方、そして収入など、変な言い方ですが、主に苦労話が喜ばれます。その中でもよく聞かれるのが、「これまで新規就農の移住者は、どれくらい残っているのか?」という質問です。
 そんな会話になると、僕たちが決まって例にあげるのが、同じ集落に住むMさん。数少ない新規就農の先輩で、きちんと自立した農業経営を確立し、地域の責任ある役も担っています。おっとりとした性格で、人をぐいぐい引っ張るような“頼もしい”人柄ではありませんから、僕たちのような若輩者にからかわれることもあります。その隙が、またこの人の魅力のひとつ。僕たち家族よりも10年以上も長くここで過ごしている、そのキャリアに、純粋に敬意を表する人物です。

「そんな風に、一生懸命農業をしている人に、ぴったりの(独身女性の)友人がいる」
「へぇ、そんじゃさ、今度明浜に来るときに、連れてきてよ。Mさんも呼んで、一緒に囲炉裏でバーベキューでもしよう」

 Hさんとこんな会話をしたのは、つい一週間前のこと。徳島への旅行滞在中の、何気ない場面でのことでした。
 明浜に戻ってきて間もなく、Hさんから連絡がきました。

「(Hさんの友人の)その子、今週末なら行けそうって言うんだけど、上原家の都合はどう?」
「へ?」
「6月半ば以降はずっと忙しいみたいで、(Hさんのダンナさまの)Tさんも都合がつくようになるか分からないし、これ逃すと、もうずっと先の話になっちゃいそうだから」
「なんか盛り上がってきたね」

 最初は思わず、とぼけた口調で答えてしまいましたが、目の覚めるような急展開。でもそれが実現してしまうのが、このところの僕たちの調子です。



 わざわざ福岡からやってきたRさん。とても明るく、知性があって、何より元気です。Hさんとは高校時代からの付き合いだそうで、この二人の会話の途切れることのないやり取りの、可笑しいこと。
 夕方に到着したRさんには、バーベキューの準備も手伝ってもらい、整ってきたところでビールで乾杯。大学時代からこれまでのこと、考えていること、僕たちは興味深く聞いていました。
 バーベキューには、Mさんも遅れて登場。運悪く行事と重なってしまい、地区の役を担っているMさんは、この用事が済んでからの合流となりました。僕たちも知らなかった、Mさんの意外なキャリアには、一緒に居合わせた一同が驚愕し、盛り上がりました。夜遅くまで、囲炉裏の周りで、あー楽しかった。

 Rさんは翌日午後、池田屋さんで一緒に昼ごはんをとった後、八幡浜港を出発して帰っていきました。素敵な人だったね、たった一晩のことでしたが、(わ)もすっかりお気に入り。また遊びに来てほしいものです。
 HさんとTさんとは、ついこのあいだ「次はいつになるかねぇ」なんて話していたところで、何年かに一度の機会でも満更じゃないのに、まさか2週連続でこんな楽しい時間を過ごせるとは思いませんでした。また次も、予想外の展開が待っているかもしれません。それもまた、いいですね。




(ゆ)
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