2013,10,26, Saturday
台風27号の影響で、前日までどしゃ降り。どうなることかと心配されていましたが、本番はきれいに晴れ上がり、無事に開催することが出来ました。僕は今年も牛鬼(うしおに)に入らせてもらいました。
これは数年前の秋祭りで撮影した写真です。 牛鬼とは練りのひとつで、この地区の秋祭りでは花形と言えます。竹で編んだ篭に、15人の男がさらし一丁で入り込み、毛むくじゃらの巨体と鬼面を操り、暴れ回ります。御神体を載せた神輿は、牛鬼が通った道しか通れません。初めてこの地区の秋祭りを見たとき、「なんて格好良いのだ」と感激したものです。 この場面がよく注目されますが、御神体の帰殿後も、牛鬼組の活動は続きます。鬼面を担いで、枝浦集落、本浦集落の全戸に、厄払い(福呼び)の掛け声をして回り、すべてが終わるのは夜中です。また準備期間も長く、夜に集合して篭や鬼面の補修、子どもたちの練りの稽古の世話など、通例だと二ヶ月近くかけます(鬼面や篭を完全に作り替えるときには、さらに長期に渡ります)。 これも数年前の秋祭りで撮影した写真です。 今年で牛鬼は三年目ですが、初めて本番を楽しむことが出来ました。 一年目は、こんな重い物を何度持ち上げなければならないのか、いつまで担いでいなければならないのか、どこへ持っていくのか、ずっと分からないままで、辛くてしょうがありませんでした。30歳過ぎて半べそでした。 二年目は篭の中で担ぐ位置が変わりました。要領が全く異なり、どうやったらいいのか分らないまま見せ場は終わり、僕の役回りは不評で、悔しく、後ろめたさをずっと引きずっていました。どうすればよかったのだろうと、しばらく頭から離れませんでした。 休憩中に牛鬼に関心のある人たちが集まってきます。 今年は(ま)が誕生したばかり。我が家では桶谷式母乳育児を実践しているので、定時授乳に加え、家事をこなしながら、やんちゃな(う)と(す)の面倒を見るのは大変なことです。僕はこのところ、夜留守にしなければならないことも多いため、(わ)の負担を考え、一度は牛鬼組へのメンバー入りを断りました。かえって迷惑をかけると思ったのです。 でも準備の方は大目に見るからと、了承してもらった他のメンバーに感謝します。今年も牛鬼組に入れてよかった。担ぐ場所も一年目の位置に戻り、全体の動きに気を配ることもでき、今度こそは、牛鬼に貢献できたのではないかと思います。「今年は馬力がええわい」、何十年も見続けてきたベテランにこんな風に言ってもらえるのは、ものすごい達成感があります。なぜこのムラの男たちが、こんなにも祭りに熱いのか、少し分かったような気がします。 篭の中に入って記念撮影。 担ぎ手でない者が入るのは、普通、許されないものですが。 関係者の特別計らいによって、特別に。 (ゆ) |
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