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土鍋
 土鍋でご飯を炊き始めました。炊飯用として市販されているような、高価な土鍋ではありません。もっぱら梅仕事で使うだけだった深鍋を引っ張り出してきました。

 きっかけは、友人に勧められて聞きに行った『若杉ばあちゃん』の講演。「食材の生命力を大切に調理する、その原点は土鍋だ」というような話が印象的で、記憶に残っています。さすがに講演が終わるまで気力の持たない(う)と(す)を連れて、僕は途中退室してしまいましたが、すべて聞いてきた(わ)が、すっかり感化されていました。帰るなり取り出してきた土鍋は、みそ汁にも利用しています。

 思えば、独り暮らしのときは土鍋でご飯を炊いていたっけ。電子レンジがあまり好きでなく、少しの米でも美味しく炊けるこのやり方が、お気に入りでした。
 土鍋で炊くと、火をつけてからとろ火に戻し、蒸らしに入るまで、何となく台所を離れる気がしません。他の調理に当たったり、ただじっと、匂いを見ていたりする。そんな時は、頭か何かで、でも考えるでもなく、ものすごいスピードで反芻されるものに寛容であって、ふと、幸せだなぁなんて気分にひたっていたりするもの。
 あ、あの頃とおんなじだ。みかん山や、コーヒーを淹れているとき、スケッチに色をつけているときにも、そんな思いがよぎることがあります。「ご飯できたよー」、うまく出来たときは、呼び出す声も軽やか。

 やっぱり玄米が炊けるやつが欲しいな。日課としているうちに、欲が出てきました。何かの折りに、自分たちのご褒美をと思えるときまで、それはまだおあずけですが。


(ゆ)
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