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山でとれたもの
 なんち屋のお得意さま、Sさんに甘夏を一気に50箱どかんと送ったところ、さっそく電話がかかってきました。

 毎度、発送日をお知らせするようにしているのですが、前に送った伊予柑は、大雪などの影響で、到着が想定より大幅に遅れ、そのため配送状況の確認など、何度かやり取りをしました。そんなこともあって、「今回はちゃんと届いたわよ」と、わざわざ知らせてくれたわけです。ああ、よかった。
 ですが今回送った甘夏には、ひとつ実験的な試みをしていました。それは『山採り無選別』というもの。

 なんち屋から送る柑橘には、『A品』と『B品』のふたつを案内してきています。見た目に比較的きれいな『A品』。多少の病斑や、食べるのに支障のない程度のキズがついた物が中心の『B品』には、大玉小玉などの規格外を少し入れることもあります。『山採り無選別』はそういった区別をつけず、腐敗果や未熟果などを取り除く最低限の選果のみ。みかん山で収穫したものを、ほとんどそのまま箱詰めしていきます。もちろんこのことは、事前にSさんに伝えていました。
 「『山採り無選別』っていうのが本来あるべき姿だと思うのよ。あたしだったら、自分で食べるのは見た目に汚いのから食べて、お客さんが来た時にはきれいなの出すし。どんなのが入ってるかな、って届いた段ボールをいくつか開けてみたけど、中身は全部『A品』みたいのがけっこうあったし、そんなにひどいのはなかったよ。引き取りに来た人に、まあ、運の良し悪しがあるかもねぇ、なんつったりしてさ、今日届いたのがもう、あと1箱しか残ってないわ。みんな喜んでるよ~」と、Sさん。

 僕たちは、柑橘の新しい食文化というものに思いを馳せることがあります。それはできれば、外皮までまるごとの文化であればと願っています。僕たちとしては、『山採り無選別』というのもその延長線上にある試みで、とても勇気づけられました。僕たちから送ったものをきっかけに、コミュニケーションが生まれているという事実は、またなお嬉しい。
 こんな実験をどかんと受け入れ、また感想まで届けてくれるSさんたちに感謝です。


奇形果もなかなか愛嬌がある。
選果の後、持ち帰って「おしり甘夏」と言って見せたら、
子どもたちに大ウケ。




(ゆ)
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