車3台に分かれて、宇和島のカトリック教会に行ってきました。僕たちの地域の外国人農業研修生に、カトリック教徒が多いのです。
キリスト教徒でもない日本人メンバーですが、ミサにも参加させてもらいました。教会でクリスマス・イブを迎えることなんて初めてのことですから、歌ったり、お祈りを言ったり、新鮮な体験でした。
このミサに集まった皆さんの交流パーティーはいかにもほのぼのとしていて、大所帯の明浜メンバーの出し物に急遽加わって歌ったり、他の人の出し物から目が離せなかったり、クリスマスプレゼントの抽選が待ち遠しかったり、何気なくそこにいるというのも、なかなか楽しいものですね。
この宴もやがて終了の時刻を向かえ、簡単な後片付けを済ませて、外に出て他のメンバーを待っていると、フィリピンからの研修生たちが、仲間内や会場を後にする人たちに、誰彼構わず「メリー・クリスマス!」と声を掛け合っています。これが、なんと気持ちよく言い放つことか。
こんな場面もありました。
Ph1:「メリー・クリスマス!」
Vi1:「メリー・チュリスマット!」(イントネーションも独特)
Ph2:「何ソレ~」
Ph3:「ソレ違ウヨ~」
みんな:ガッハッハッハ!!
(Ph=フィリピン人研修生、Vi=ベトナム人研修生)
英語が話せようが話せまいが、色が黒かろうが、白かろうが、黄色かろうが、赤かろうが、馬鹿にする気持ちなど微塵もなく、ただ、クリスマスが幸せでならない。そういうことが本当にあり得るのだなと、そう思いました。そして、誰かが何かを好きで、仕方がないほどで、しかも好きなことにためらいもない、そんな姿に触れることはどれだけ幸運なことか。「メリー・クリスマス!」と言い合っている彼らを見て、そう実感しました。
明浜に戻ってからは、また出かけたメンバー全員でクリスマスパーティーです。帰りがけに買ってきたビールと、持ち寄ったお酒にお菓子などでおしゃべり。そして12時のカウントダウンに合わせて、またギター伴奏で全員で大声で歌うのさ。
このパーティーの間には、本国の家族へ電話する人も何人もいました。その中には、時折り涙を拭いている姿を見せる者もありました。こんなに大好きなクリスマスを、大切な家族と過ごせない人がいるということも、初めて知りました。
この人たちと出会って、一緒に過ごせてよかったな。日本の片田舎で、こんなクリスマスを初めて迎えています。
メリー・クリスマス!
(ゆ)