コーナー内検索

カテゴリ
この一年間
コメントありがとう
ぶろぐん+
POWERED BY
BLOGNPLUS(ぶろぐん+)
リンクなど

平和を作る人
 インド・コルカタに住んでいたときにお世話になった夫妻の子どもが、僕たちに会いに来てくれました。
 生まれはインドですが、高校への入学を契機に単身日本へ移住し、もう在住歴が7年近くになる若者です。僕たちがコルカタにいたときは、彼はすでに日本に暮らしていましたから、お互いの存在はもう何年も前から知り合っていたものの、これが初めての対面です。

 S君は大学4年生、卒業を控えたこの年に、彼自身が抱いているテーマとして、夏休み期間から、日本国内で有機農業をおこなっている生産者を取材して回っているそうです。僕たちへの訪問も、その一環としての位置づけもあるのだとか。聞くと、全国的にも有名な農家のところへも行っているようで、まだ自分たちの農業が始まっているかどうかも定かではない僕たちなんかのところへと、恐縮してしまいそうになります。
 けれど、こんな芯のある、体力もある若者と出会うと、それだけで僕たちは嬉しくなってしまい、遠慮なくベラベラとしゃべり倒してしまいます。なかなか食べ終わらない子どもたちの食事にも最後までしっかり付き合ってくれるし、(ま)の扱いもお手の物。2日目の夜には、彼が作ってくれたカレーを囲んで、たまたま立ち寄った近所の友人Hも加わって、楽しい食事が出来ました。また、フランス語が少し分かる彼は、レミのメッセージを訳してくれて大助かり(半分だけ。残り半分、誰か助けて下さい)。





 みかん山の仕事も手伝ってもらいました。農作業も心得ていて、親譲りの感性か、仕事の意味を説明するとしっかり受け入れてくれます。作業中もおしゃべりが止まりません。僕が取り組んでいる栽培のことはもちろんですが、社会のこと、家族のこと、一般論から個人的なことまで、本当にいろんなことを話し合いました。こんなことは、僕としては本当に久しぶりです。

 次の目的地へ向かう彼を見送る時は、清々しい気持ちと、寂しい気持ちでいっぱいになります。掲題の“平和を作る人”とは、ベンガル文化で彼の名前が意味するところ。
 彼が今後どんな進路を歩んでいくのか分かりませんが、長く付き合っていきたいものです。「またね」と握手して、別れました。再会を楽しみに過していきます。




(ゆ)
| かんまん部屋 | comments (0) | trackback (0) |

PAGE TOP ↑