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梅音がやってきた<お腹の住人さん編>
今年の2月に「子を授かった」と判明してから腕に梅音(うめお)を抱いている今まで、もう10ヶ月近く経っています。改めて振り返ってみると、なんとも味わったことのない濃度の日々を過ごしてきているように思います。
 私たちにとってはお産自体が初めての経験。だから子を迎える場所がインドだとしても、あまり気負いもありませんでした。それはきっと心強いこちらの友人たちに囲まれているからでしょう。少し落ち着いたこの時期に、そんな時期のあれこれを書き留めておきたいと思います。
すやすやすや

~街中妊婦~

 日々大きくなるお腹を運びながら、家と職場をメトロと徒歩で行き来する日々。この一日1時間弱の歩きと週末の雑巾がけ、そして(ゆ)と市場へ食材買出しが私の貴重な運動でした。お腹さんがぱんぱんになるにつれて、コルカタの街中を走るタクシーやオートの揺れもちょっと厳しくなったので、歩くということが一番心地よく安心な移動手段でありました。とはいえ、悪阻の時期やモンスーン時期などは職場の友人に車に乗せてもらったので、これは本当に大助かり。改めて、どうも有難うございました。
お腹を運ぶイメージ

 妊婦になってみて気づいたことは、コルカタの街には「妊婦らしい」体系の人が老若男女問わず本当にたくさんいるということ。検診で訪れる病院で妊婦さんを見慣れている私たちでも、街行く立派なお腹を携えている女性を見て、妊婦かどうか見分けるのはなかなか難しい。なので街行く人たちも、私が妊婦だとはなかなか気づいていなかったのではないかと思います。メトロで席を譲ってもらったのは臨月目前の2回くらいでした。
 まぁそれはいいのですが、おそらく妊婦と見分けがつかない理由の一つに、特別なマタニティー服がないということがあると思います。サリーは長い布なので調整が効くし、サルワーズとカミーズと呼ばれるワンピースとズボンのインド服もお腹周りは紐を調整するだけで着れてしまいます。下着も特別なものは売っておらず、単純に大きなサイズを買うだけだとか。マタニティー衣類が一つの大きな商品群となっている日本のイメージでいたので最初こそ戸惑いましたが、そうかそんな特別なことじゃないんだと、逆にちょっと肩の力が抜けたのでした。
 服といえば、一つサイズも形もお気に入りのワンピースがあったのですが、それを見たフェアトレード団体の友人がすぐさまインドのブロックプリントの素敵な生地で3着もコピーを作って贈ってくれたので、私の妊婦後期はもっぱらご機嫌でこの計4着の着回しとなりました。これまた、本当に有難かった。

お腹日記(初期の頃)  日本一時帰国中、妹が胎児と会話

~定期健診~

 一ヶ月に1回の定期健診に通い、分娩も手がけてもらった担当の医師は迫力のあるサバサバした女医さんです。コルカタの大きな病院では、その病院専属の医師はほとんどおらず、色んな専門医が自分の診療所を持ちながらも、あちこちの病院を掛け持ちで回っているということが一般的なようです。なので、私も家の近所の病院で彼女に見てもらえるのは水曜の午前中だけ。あとは何かあれば彼女の自宅か診療所に電話します。病院での検診はいつも長蛇の列で、自分の前後の人も同じ検診室に入れられてどんどん流れるように診察をしていくので、前後の患者と医師の会話も丸聞こえ。プライバシーも何もありません。カーテンの向こうから、自分の前の人が体重が増えすぎていることを激されていたり、尿道感染を告げられていたり、帝王切開の日付を指定されていたりという会話などが聞こえてきて、人事ながらはらはらどきどきしながら聞いていたものでした。
入院中、先生と。

~性別~

 また、インドの法律では胎児の性別を告げてはなりません。(未だに男児を好む傾向があるからですね。)私たちも生まれるまでのお楽しみ。ですが私のお腹の形を見て、コルカタ、日本の親族・友人の誰もが口を揃えて「こりゃ男の子だね!」と言ったものでした。そんな中、唯一女の子を予言したのは、あるNGO訪問先で出会った占い師のおじいちゃんのみ。私が妊娠していることも知らないのに、私の顔を見て「あなたは近い将来女の子を産むでしょう」と言ったのでした。これには、あっぱれ!

 そんなこんなで、ますます主婦の才能を開花させている(ゆ)の大活躍もあり、私たちが胎児と過ごした37週間はあっという間に過ぎていきました。医師から指示された毎日1リットルの乳製品摂取、日本で鍼灸師をしている友人から教えてもらった「生姜一欠けら入れての足湯」もきっと効果があったに違いありません。お腹の小さな住人さんは「ずるん」と出てきて、今では私たちと川の字で並んで寝ています。
週末は自宅で『草のみどり』執筆。お腹がでかくて瓢箪みたい。

(わ)
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