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ことばの壁 その2
 僕たちは、週末に友人の家を訪問することがよくあります。
 ベンガル人の家庭を訪問すると、必ずと言っていいほど出されるのが甘いお菓子です。甘いお菓子のことを総称して「ミシュティ(misti)」と呼びますが、ほとんどが牛乳から作ったもので、いくつも種類があります。家庭に限らずNGOなどを訪問しても、歓迎のもてなしにはつきもののメニューです。すごく甘くて、これを食べきるには勢いが要ります。

 先週末友人を訪ねたときも、小皿に3種類のミシュティを出してくれました。その中にあまり出されたことのないものがありました。そこで「これはなんて言うの?」と聞くと、彼女はこう答えました。「えーっと、、、『ミシュティ』」。
 大笑いしてしまいました。ベンガル人の目つきはするどく、また答えるときははっきり言うのでなお滑稽です。「だって知らないのよぉ」と言い訳にもなりません。実際にはそれぞれちゃんと名前があるはずですが。
 これに近い、別のエピソードもあります。ベンガル語では“魚”のことを「マーチュ(maachh)」と言いますが、これは水中動物全般をも指すようで、例えばエビ類も「マーチュ」と呼びます。エビにももちろん種類がありますが、名前を聞いてもやはり「マーチュ」と答えられたことがあります。木(=「ガーチュ(gaachh)」の名前もあまり知らない人が多いような気がします。

 なんておおまかな人々だ、と愛らしいのですが、ちょっと待てよ。僕たち日本人は小麦も大麦もはと麦、ライ麦、その他もまとめて「ムギ」と呼ぶ。逆に粟、黍、稗などは区別しますが、これは英語では「雑穀(=millet)」とまとめる言葉があります。
 なーんだ、文化の違いか、ととたんにつまらなくなります。でも「知らない」と答えればよいのに、「マーチュ」「ガーチュ」と答える愛らしさは、本当におかしい。


(ゆ)
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