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かにか ~絵を買う日編~
ベッドに並べて、うっとり。  Ajit-daの横顔。

 私たちが、生まれて初めて絵を購入しました。自然染料を用いて、薄い黄土色の綿の布に描かれた作品です。ちょうど年末に作品に出会い惚れ込んで、本日なんと作者自身が我が家に来てくれたので直接お支払いすることができました。


 なんとも贅沢で、鳥肌が立ちっぱなしの一日でした。というのも、作者のAjit Kumar Dasさんが彼の他の作品も手に一杯抱えて持ってきてくれたのです。明るい部屋のベッドの上に次から次へと並べられている作品を眺めながら、私たちはため息の連続。
 彼と彼の作品との出会いは、Kanikaという友人との出会いから始まります。彼女はRaniおばあちゃんの親戚で、うちから歩いて10分程のところに住んでいます。最初知り合ったのは、Raniおばちゃんのお別れ式の場。梅音を抱いていると近寄ってきたので、おしゃべりが始まりました。同年代のように思われ、また地味な色合いながらおしゃれな服装が印象的なお姉さん。「テキスタイルの仕事をしているの」というので、ちょうど感じの良い仕立てさんを探していたこともあって、翌週には早速連絡を取ると、うちまで来てくれました。話を聞いていると、なんと単なる仕立て屋さんどころではないのです。手織綿、自然染料、有機栽培、伝統刺繍、伝統工芸の職人さんとの仕事などなど、あれれ、聞けば聞くほど胸が高鳴ります。そして彼女が見せてくれた生地のサンプルを見て、私のスイッチは完全にオン。

 年末のある日、今度はもっともっと彼女の扱う製品作品を見せてもらうために、今度は私がKanikaのうちを訪れました。うちに入ると一目で感じられる気持ちとセンスの心地よさ。おゃべりしながら、次から次へと織物や生地のサンプルが出てきます。彼女は自宅をオフィスにして、注文ベースでこういった作品を職人さんと一緒に作っているのです。がつがつした営利心など全くなし。むしろ彼女自身が自然染料の作品や伝統技術に惚れ込んでいて、もっと広げたいという思いでの一人企業。「あれもしたい、これもしたい」と突き進んでいる感じです。一緒に仕事をしているアーティストや職人さんも多く、またKanthaと呼ばれるベンガル地方の伝統的な刺し子や手織りの綿を作っている人たちがいるShantiniketan(コルカタから列車で2時間ほど)とコルカタを行ったり来たりと、いつも忙しい。ある時、「Busy-bee-Kanika!」とからかったら、その日お茶目な蜂のデザインのろうけつ染めの服を着て現れました。忙しくも、性格は根っからのゆったりさん。大らかで笑顔が絶えません。
 そんな彼女が、Ajit-da(ベンガル語で、親しみを込めて「~兄さん」という時に「~da」と言います)の作品に惚れ込んでプロモートのお手伝いをしています。私が彼の作品に出会ったのは、Kanikaの家に初めて行った時。Ajit-daの作品は、魚や鳥をモチーフにした小さめのものから、牛や抽象的なイメージの巨大なものまで、本当にどれも見入ってしまいます。その細かい筆とじんわりくる構図やモチーフの愛嬌に、笑みがこぼれます。全て自然染料を用い、近くで見ても遠くで見ても、光の当たり方の違う部屋に移して見ても、何度見たって面白い。本当、何日でも眺めながら過ごせそうです。そう、私たちが頂いたのは、そんな彼の作品の一つ。モチーフはお魚です。近くの市場に額屋さんがあるとKanikaが教えてくれたので、近々早速行かなくちゃ。どんな額が合うか、マウントペーパーはこんな色がいいよ、とAjit-daも嬉しそうに教えてくれたので、頼もしい。

大きな作品の迫力! 鳥のモチーフ 牛の絵は彼の有名な作品の一つ。 Ajit-da、Kanika、そして梅音

(わ)
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