▽ごあんない
・用語について
・栽培の基本方針
・農薬使用について
・農産品は無選別が基本

栽培種目
・柑橘類
・梅
・アボカドなど
・加工品

▽メッセージ便り
・2012年〜
ごあんない

○用語について

 なんち屋では、『2013-14年産』というような表記をしています。中心的な栽培種目の柑橘類、特に温州みかんを基準に単年表記したもので、例えば「2013-14年産」とは、温州みかんであれば主に2013年秋・冬に収穫・出荷したもののこと。甘夏、梅であれば、それぞれ2014年春、2014年初夏に収穫・出荷したものを指します。
 また『栽培期間』とは、果実を収穫・出荷してから次に収穫・出荷するまでの、概ね1年間のことを指します。「2013-14年産」の温州みかんの栽培期間は、前年(2012年秋・冬)の収穫・出荷後からの1年間のこととなります。
 『肥料』とは主に土壌に施すことを、『液肥』は主に希釈して葉面散布することを目的に使用します。なお、保湿や抑草を目的に拾い集めた落ち葉や、近隣農家からもらったもみ殻や藁を利用したり、潅水時や液肥の葉面散布時に海水を混ぜることがありますが、これらについては、特に肥料とも液肥とも捉えずに利用しています。


○栽培の基本方針 〜有機栽培を目指すにあたって

 なんち屋では、柑橘や梅、アボカドといった果樹の栽培をおこなっています。化学肥料、除草剤、防腐剤は一切使用しません。将来的にはすべての園地を有機栽培にすることを目指し、それぞれの果樹が本来持っている、植物としての本来性(生命力・生理作用)を引き出して活用し、農薬や肥料に頼らない栽培を求めていきます。
 私たちが有機栽培を目指すのは、食の安全安心というよりは、もちろんそれも大事ではありますが、
むしろ、普段はジイヤン、オッチャンとしか出会わないみかん山が、安心して子どもを連れていける場所に復活するよう願ってのことです。その先に、地域の環境保全があり、そして食の安全安心を捉えています。
 なんち屋を営む僕(うえはらゆうき)は東京の住宅街で育ちました。農業はおろか、食べ物の生産に携わる人というのは、両親ばかりでなく親族にさえ思い当たりません。そういった境遇を振り返ると、農行文化というようなものが確かにあり、子どもの頃から生産現場に触れるということには、やはり価値があると思うのです。


○農薬使用について


 なんち屋では、なるべく農薬を使用しない栽培をしていきます。使用する場合は、前年の病害虫の発生状況と、当年の発生兆候から判断し、まずはJAS有機規格の許容農薬の中から選んで使用します。それでも効果が芳しくない場合と、JAS有機規格の許容農薬に摘要のない病虫害が発生した場合に限って化学農薬を使用しますが、その際は、兆候だけでなく、病虫害の発生と拡大が見て取れるようになってからの最終手段とします。最低限の農薬使用について、私たちにとっても経済栽培である点、どうかご理解下さい。
 「農薬は決してつかわないぞ」という意気込みだけでは、有機栽培はできません。なぜ農薬に依存してしまうのかは考え続けなければなりませんし、他生産者から引き継いだ園地であれば、数年かけて、樹の性格づけを修正していく必要もあります。農薬不使用を徹底して生産性が落ち込む分、希少性を謳って価格を高く設定することもできるかもしれませんが、それもどこか間違っているように思います。有機栽培を生産者のこだわりだけの小さな世界にとどめるのではなく、人々と広く対話と交流が可能なものとしていきたいものです。


○農産品は無選別が基本

 
同じ品種でも、年ごとの栽培期間の状況や園地ごとの条件などによって、肥料や農薬の使用実績が異なりますので、詳細についてはお問い合わせください。
 主な生産種目の柑橘類には、比較的見た目のきれいなA品と、器量の悪いB品とがありますが、なんち屋で箱詰めして発送するものについては、基本的にA・Bの区別をつけず、山採りの雰囲気で箱詰めしてお届けしています。もちろん、腐敗果、生キズ、規格外のものは選別して取り除きます。
 贈答用などのために、A品のみの注文も承りますが、少し割高になります。廉価なB品の注文も承りますが、A品を選別した際の副産物なので、常時在庫があるわけではなく、発送時期をお約束することはできません。順番待ち、場合によってはキャンセル待ちになる場合もありますのでご了承ください。
 


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