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あの世のこの世際 その2
 普段は週末が休みの(わ)ですが、この日は会社のイベントで出勤。昼間は僕が三人の子守りをします。
 悪くない、かといって陽ざしが強すぎることもない、過ごしやすい天気でしたので、午前中は、この子たちが大好きな海遊びに出かけました。近くにわずかに残っている、お気に入りの天然の砂浜へ。

 護岸のすぐそばには、子どもたちのあいだで「たこ焼き島」という通称の、小さな島があります。潮が引いたときには歩いて渡ることができます。
 そうと知っているのに、まだ渡ったことのない(う)はすっかり、僕を利用してこの島にたどり着くつもりのよう。干潮ではありませんので、(ま)を肩車して、浮き輪をつけた(う)と(す)を引いて、腰上まで浸かって何とか渡り切ります。渡ってみると、やっぱりぐるり一周したくなるもの。(ま)を抱えながらなので、おっかなびっくりですが、「あっちにも行ってみよう!」、比較的平らな場所を見つけて「ここに部屋を作ろう!」、この子たちのこういう気持ちとは、なるべく長く、お付き合いを続けていたいものです。

 たっぷり遊んで、お昼は夏らしくそうめん。そのあと、ぐっすり昼寝をした子どもたちは、夕食後も元気なままでした。翌日は日曜日、保育所も学校も、会社に遅刻することもありません。ということで、「よし、行こう!」と出かけたのは、蛍の見られる、あの秘密の場所。
 旬は2週間くらい前かもしれません。けれど夕方から降り始めていた雨もうまく止んで、飛び交う蛍を、しっかり見てとることができました。前に来たときより多いかもしれない。不思議な音を見ているかのようで、瞬きとともに、川の流れが止まったように感じます。「うわぁ」と言って喜ぶ(う)と(す)の様子もたまりません。

 年に一回くらい、あるいは、ときどきは、かけ離れた場所の、普段にはない時間を過ごさないといけない。
 昨年は時間も体力も、精神的にも余裕がなくて、思いつきはしたものの、出かけるまでには至りませんでした。けれど、それだからこそ、来なければならなかったんだなぁ。それに気づくことのできる、この年の、今日、この日。


(ゆ)
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