How to

第1章.基礎編(カメラの概要について)   

第11回.適正露出

その6


7.適正露出を得るために その5
作例 1-55:メジロ        +1.3 補正 作例 1-56:ショカツサイ     +1.3 補正
レンズ:100〜400mm(400mm)、絞り:f5.6 レンズ:100mm、絞り:f2.8
共通データ カメラ:EOS1D、 絞り優先AE
vi)応用例
e.露出補正(実践にて) その2

 作例を見ながら補正の考え方についておさらい応用編です。


共通データ カメラ:EOS1D、レンズ:100mm、絞り優先AE
作例 1-57:ヤマブキ   +1.0 補正 絞り:f2.8 作例 1-58:イチョウ   +1.0 補正 絞り:f16
共通データ カメラ:EOS1D、レンズ:100〜400mm、絞り:f5.6、絞り優先AE
作例 1-59:ハナミズキ(白花)  +1.0 補正 作例 1-60:ハナミズキ(ピンク花)+1.0 補正
共通データ カメラ:EOS1D、絞り:f5.6、絞り優先AE
作例 1-61:ホウチャクソウ    +0.7 補正 作例 1-62:カエデ        +0.7 補正
レンズ:100mm レンズ:100〜400mm

vii)特殊例
作例 1-63:コサギ      +0.3 補正 作例 1-64:ダイサギ     −1.7 補正
カメラ:EOS1D、レンズ:100〜400mm、絞り:f5.6 カメラ:F4E、レンズ:500mm、絞り:f4
 鳥の中でも、一番難物な白い大きめの鳥の撮影です。
 このくらいの大きさがあると、白を露出計も感じ取っていますから、占有率も考慮に入れて 補正値を決めます。
 作例 1-63は、全体としてほぼ18%グレー色に近い明るさです。従ってコサギの白だけが 露出を明るい方へ引っ張っていますから、測光値で撮影すると白もグレー気味になりすぎて、 全体にコントラストが低く表現されます。+0.3補正を掛けてみました。これ以上補正を プラス側に掛けてしまうと、風切のディテールが飛んで白く潰れてしまうはずです。
 作例 1-64は、逆光に舞うダイサギで、比較的白い部分の占有率が大きい画像ですが、 背景が陽の当たっていない常緑照葉樹林でまず色再現は不可能と判断され、この場合は ダイサギのディテール再現を目指して、めいっぱいの「-1.7EV」と、今までとは、全く反対の 補正を掛けました。羽のディテールが重要と判断して決めた例です。
   左の作例と見比べていただくと似たような条件ながら、羽の再現性に違いが分かる と思います。
 この作例は、多分例外中の例外だろうと思います。以前露出補正の項で例として出した、 白壁も、実は真っ白とは言っても、素材のことを無視して、白く表現するための補正値を 述べたのですが、素材のディテールを表現するためには、一概に+2.5EV補正が正解とも 言えないのです。解説時点でこれを書いたとすると、余計に混乱してわかりにくくなって しまう事を恐れたからで、この例は特殊な表現法と思ってください。