家から歩いて大通りまで、そこでちょうどよいバスに乗り込み、揺られているとまもなく風景は硬いビル郡が見当たらなくなり、やがてすっかり田園、たまに大きな広告看板が見えるです。空港近くでバスを乗り換え、次に降りるまで全部で1時間余でしょうか。途中の商店街のようなところも通ってきたので景色も楽しく、そんなに長く感じませんでした。
最後に降りたのも商店街の入り口。この道を行った先にこの日私たちを呼んでくださった家族がいらっしゃるのです。
てみやげにマンゴーを、と目を惹いた果物屋さんでお店のお兄ちゃんと話したり、お目当てとは違う果物を見ていると、「あれ?」、奥さんに出会ってしまいました。長女さんと私たちを迎えに、しかも向かいの店でおやつを買ってくださっていたのです。「いや、マンゴーをお土産にと思って・・・」、お勘定を済ませようとすると、金額がおかしい。私たちは1kg頼んだだけなのに、なんとお店のお兄ちゃんは2kg袋に詰め込んだとのこと。「おかしいじゃない、1kg! 1kg!」そんな最後の交渉までしてもらって、なんとも気恥ずかしい対面となってしまいました。

門を開けてもらうと、飛んできたのは飼われているここの犬、とても愛嬌のある顔つきで人懐っこい。そしてここの3人の子どもたちの面白いこと。お兄ちゃん、お姉ちゃん、そしてインドで出産されたという末の次女はそれぞれみんなひょうきんで、テーブルの上に座るのがとても似合っていたり、冗談ばかり言って笑い転げていたり、気が向くままに一生懸命絵を描いたり、この家や外の道を元気に練り歩く姿は、なんとも愉快で頼もしい限りです。
今日のシェフはお父さん。ご馳走してくださったお昼で印象に残ったのは“親子丼”と“味噌汁”! そうか、ここで手に入る食材も素直に見れば、日本食も立派に作れるものですよね。インド料理っぽいものばかり作っていましたが、インドに馴染もうと変に意識しすぎては遠ざかるばかりかもしれない、ここでの長い生活を経験されているご夫婦を見てそんな気がしました。
子ともたちがゲームで遊び始めてしまってからは、このお二人に、ここで暮らしていくこと、暮らし続けること、暮らしていこうと思うこと、子育てや娯楽、ちょっとした嗜好品を手に入れる場所、人付き合いのコツ、様々なことを伺いました。最後はケーキにコーヒー、映画のDVDをお借りして、最高のお見送りでバスから「バイバーイ!」と手を振りました。「楽しかったねー」と子どもたちの愉快な様子を話しながら帰りました。
(タイトルは子どもたちを思い出しての、イメージタイトルです。変な意味はありませんので誤解なさらないで下さいね)