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にんげんっていいな


 コルカタの街を歩いていると、屋台の前に皿ごと置かれた食べ残しやゴミ溜めに犬やカラス、スズメなどが集まってついばんでいるのをよく見かけます。ですが彼らの食事はどこか落ち着きがなく、ひと口ついばむごとにキョロキョロして、人が一歩近づくだけで逃げていってしまうこともあります。
 好きでサバンナやジャングル、海中の動物や魚を映したドキュメンタリ番組をテレビでよく観るのですが、その中に出てくる生物たちも同じような様子なので、これは野性なのかもしれません。安心して食事をとれるということは、人間のありがたい特性なのかもしれません。あるいは人間の暮らしぶりは、極端に、野性がなくなり過ぎているのでしょうか。そう考えるとどこか情けなく、なんだかさみしい気持ちででんぐり返ししたくなります。

 ところが食事中の不安は、ちゃんと残っていました。
 先日、どうしようもなくお腹が減って、冷蔵庫にしまっていたチーズを切り出しました。夜中なので明かりも消して、真っ暗闇の中でチーズをちぎって食べていると、なんだかとてつもなく不気味に感じられます。何度も後ろを振り返って、とうとう耐えられなくなり、目が慣れるのを待たずして明かりをつけてしまいました。
 不安になってみて、喜ばしいことの多くはあたり前のことで、それが成り立つことこそありがたく、すごいことなのだと、あらためて思います。発想と行動の原点は、ここに置いておきたい。

 (う)が生まれてから、一日が長く、それでいてあっという間の毎日です。メリハリがなくなって、そんなわけで夜中にお腹が空いたりするわけですが、腕の中ですぐに眠ったときなどは「やった、うまくいった」などと、ついつい考えてしまいます。
 ですが赤子にメリハリがないのもあたり前。こんな風にこちらの都合に基づいた発想は、なるべく早く乗り越えたいなぁと反省することがよくあります。


(ゆ)
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