私が渓流釣りを始めた頃は、職場の近くに美しい川があり、仕事帰りの夕方良くこの渓流に通っていた。
夕方の1時間ちょっとの釣りであったが、まだまだ未熟な私でもそこそこのサイズのヤマメが相手をしてくれた。
渓流周辺は、造林などによる杉の人工林もあまり見受けられない。
早春にはミツバツツジの花が咲き、春の長雨が続く頃にはエゴの花がとてもきれいな渓流で、四季折々の花も楽しめる。
大きな岩がゴロゴロした渓流の風景もいい。今でも私の大好きな渓流のひとつである。
過去には良型のヤマメが良く釣れたこの渓流も、ここ数年状況が変わってきた。かつては、淵に必ず良型のヤマメが浮いているのが見えたが、最近は、淵の反転流でライズする良型ヤマメの姿はほとんど見られなくなった。
浮いていても20cmにも満たない小さなヤマメが見えるのみである。また、小さいヤマメすら釣れなくなってきていた。
上流部も小さいながらも美しいヤマメが結構釣れたのだが、ここ数年は、ヤマメの姿を見つけるのが困難な状態であった。
渓相そのものは昔とはほとんど変わっていないのだが、どうやらここ数年ヤマメ放流の放流がされていなかったのではと思われる。
その当時は、自然増殖したと思われる10?未満の小さなヤマメの姿も数多く見られ、ヤマメが釣れなくなるとは夢にも思っていなかった。
自然豊かに見えるこの川もやはり、放流によって支えられて来たのだろう。当然魚の数が極端に減る原因は、釣り人であろうと思われる。もし、釣り人が魚を持ち帰らなければこの川のヤマメもこんなに数が減る事なく、いままでのように私達釣り人を楽しませてくれた事だろう。
この川の現実を見、改めてヤマメ釣りは放流によって支えられている事。魚にとって釣り人がいかに脅威であるかを思い知らされる。
自然の魚を相手に釣りをしているつもりが、人によって放流された魚を相手にしているのが現実なのか?
今年は、この渓流にもヤマメの放流も行われ、小さいヤマメがたくさん泳いでいた。この魚たちが生き残り数年後に私たちを楽しませてくれる事を期待する。
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釣り::その他 | 2004/05/31, (Monday) 06:16 PM |
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