Quad日米豪印戦略対話

日米豪印戦略対話、または四カ国戦略対話
(英語:Quadrilateral Security Dialogue)
は戦略的同盟を組んでいる日本、アメリカ合衆国、オーストラリア、インド
の四カ国間における会談。
通称はQuad(クアッド)。
対話は当時、日本の首相であった安倍晋三によって提唱され、
その後ディック・チェイニー米副大統領の支援を得て、
ジョン・ハワード豪首相とマンモハン・シン印首相が参加し開催された。
対話はマラバール演習の実施に繋がった。
四カ国対話の定例化について、日本は安倍政権時代から目指してきた。
しかし、地域の枠組みとしてQuadの存在感を高めたい日本、米国、オーストラリア
に対し、インドは伝統的に「非同盟」主義を取る中、
対中包囲網の色彩が色濃くにじむQuadには、「米同盟の一員と見なされかねない」
との懸念が根強かったため及び腰だったが、
2021年9月24日に当時の日本の首相であった菅義偉はインドの歩み寄りを促し、
Quadを毎年開催することで合意形成に成功した。
四カ国関係は一時期オーストラリアのケビン・ラッド政権の成立
によって暗礁に乗り上げたが、アジア太平洋地域における米中関係の対立
が増す中でオーストラリアの政策はアンビバレンスを反映していた。
ラッド豪労働党政権の退陣と後継のジュリア・ギラード豪労働党政権の成立により
オーストラリアは対話に復帰し、その結果
ティモール海とロンボク海峡を臨むダーウィン近郊へのアメリカ海兵隊駐留に至った。
対話は西側諸国への挑戦を続ける中華人民共和国に対応した
外交的取り決めであるとの解釈が、新聞やシンクタンクによって広くみられる。